股関節の痛み:大腿骨頭すべり症Q&A
小学校5年生で少し太り気味の男の子で、ひざとももが痛いと足を引きずって来たのですが、もう一年経っているというのです。
「原因は」と聞くと、「よく分からない、走ってて転ぶことがよくあるので」と言うことでした。
「治療は」、と聞くと、「当初近くの接骨院に行っていたが、よくならないので整形外科に行ったが、そこでも同じようで」と言うことでした。
「治療内容は」と聞くと、「接骨院では、痛い場所の電気療法とマッサージ、整形外科では、ひざのレントゲンを撮って、シップ、後は電気療法」と言うことでした。
そうです。男の子が入ってきた時、あしの引きずり方がつま先で、アンバランスで、痛そうなんですけど、本人に聞くと、「それほど痛くない」と言うんです。
そう。「こども」、「それほど痛くない」、「よく転ぶ」=大したことはないと成りがちです。
木の腐ったところだけ診て、森・山・地形を診ないと、その木だけの問題ではなくなり、大きな被害となります。
結論を言いますと、男の子のひざは、曲げても痛くないし、ももはつっぱった感じの違和感なんです。それに比べて歩き方が、足を引きずって痛そうなんです。
股関節です。
屈曲制限、内旋制限、脚長差があり、これはということで、外科的治療が出来るところを紹介して、股関節を診て貰いました。
大腿骨頭すべり症です。
進行性の疾患です。
そのとき、お母さんも妊婦ということもあって、お母さんが落ち着いたら、手術ということでした。
「中学生になったら野球がやりたい」と言っていました。
急性期に分かっていたら、今の負担はなかったのです。
http://aozora-youtsu.com/2020/08/qa-5b64.html
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